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トライデント会計事務所に関する情報発信
創業融資を検討する際に考えるべき本質2
admin (2018年04月05日 01:14)
こんにちは。トライデント会計事務所の中川です。
前回に引き続き創業融資のお話です。
創業融資というと、昔はそれほど支援している業者さんが多くなかったのですが、最近は支援する事業者さんが増えていてそれはそれでよい傾向だと思っています。
今回も創業融資を受けるにあたってのメリットなどをまとめてみました。
創業計画の作成を税理士と二人三脚で行うことのメリット
創業融資の申請を私がお手伝いする際には、創業計画書を一緒に作成します。
それも政策金融公庫の所定のペラペラ1枚の計画書ではなく、おおよそ10ページほどの創業計画書をまとめます。
審査に通すだけならここまでのボリュームの計画書は必要ありません。
必要なのは事業に対する起業者の思いや施策を整理し、弱点やその対策も含めて具体的に事業内容をまとめ、さらにそれを具体的に実現可能なのかどうか数値に落とし込んでいくという作業を通して、思い付きを実現性の高いものに徹底的にブラッシュアップしていくことです。
その過程で税理士の財務的知識を使い、アドバイスをさせていただきます。
また具体的なビジネスモデルについては、同業他社での事例などを踏まえて他にもこういった販促方法があるとか、こういったところに他事業者はお金をかけているといったアドバイスなども踏まえて、ビジネス的に弱い部分の対策なども練り上げていくのです。
この作業の過程で、起業を検討されている方は、果たして自分の頭の中で描いていた起業が数字的に現実的なのか、商売として成立していくのかを計画の立案という観点から冷静に見ることができ、用意周到な準備ができていくのです。
そして最終的に実現したい「何か」にその計画で届くのかを考えていただきます。
事業を継続していくにあたっての資金繰りの重要性
事業を継続していくには事業として利益を出していくことはもちろん重要ですが、利益を出せれば事業が続いていく、とは限りません。
先だっても申し上げましたが、利益が出るから事業が続いていくのではなく、資金が続くから事業が続いているのです。
資金繰りを考える上で、利益と資金繰りの関連性を理解することは非常に重要です。
税務顧問で毎月あるいは3か月に一度程度お会いするお客様との話題の中心は専ら資金繰りの話です。
特に重視しているのは、今の借入返済のペースからして、どの程度の利益水準がないと継続できないか?という観点です。
このあたりの考え方を知るにあたっても、創業計画の作成は非常に参考になります。
黒字の計画をつくったのに、この計画ではお金貸してくれません、と私(税理士)に言われて、なんで?と思っていただくところがミソです。
そこを理解していくと実際に経営していく中でも最低限目指すべき目標が明確になって非常にわかりやすいと思います。
別の観点では、借りたら返す、という考えが薄い方も非常に多いので、そのあたりよく考えないと将来事業撤退すらできなくなる可能性など、30年前に起業した方の実例をもとにお話しなどをさせていただいております。
税金を払いたくないという気持ち、よくわかりますが、そのために利益をひたすら消すような過度な節税行動や考え方が結果として将来どのような結果を生むのか。
よい結果を生んでいる人を見たことがありません。
資金調達のパートナーとして税理士を選ぶことのメリット
税理士という業務は単に申告書を作るだけと思っていませんか?
そのような仕事の仕方をする税理士の方も多いのですが、本当に事業の成功をサポートしたい税理士も世の中にはいます。
そういった税理士に資金繰りの観点でサポートを受けたり事業成功のための施策について他社の事例を確認しながら計画策定ができる。
そして創業後も長期の視点で税理士に自分のやりたいことを理解してもらいながらサポートを受ける、こういった点が税理士を創業支援のパートナーに選ぶメリットかと思います。
スポット業務としてお手伝いするのではなく、創業から事業承継まで長い目でサポートできる立場にいますから、ぜひ税理士を活用してみてください。